恐怖!〜戦慄の学校探検〜黒鉄はやてと宮本静久の悲劇





今夜は新月。月明かりもない暗闇の夜。
校舎内を進んでいくと、正面玄関の照明の明かりも届かなくなり、ほぼ真っ暗と言っていいくらいの暗さだった。

「ひえぇぇ!暗いよ、怖いよ!」

それはもう静かな校舎の中で酷くやかましくはやては騒いだ。

「もしかして黒鉄さんて、暗いの苦手?」
「キライ!もうマジキライです!」

はやては静久にしがみついた。

「じゃあ、懐中電灯で、ってあれ。なんか、光が弱いですね。」

静久は懐中電灯のスイッチを入れたが、光がなぜか弱い。

「黒鉄さんのは?」
「あんれ?あたしの持ってるのも、今にも消えちゃいそうだよ!ひえぇぇぇ!」

そして、懐中電灯は2つとも徐々にその光を弱めついに消えてしまった。2人の視界を闇が支配した。

「ぎゃあああああ!真っ暗だよ。懐中電灯がぁ!!」

はやては静久の肩に乗っかり、頭にしがみついた。

「ちょ、黒鉄さん。苦しい…。なんで私の肩に乗ってるんですか。」
「どうしよう、みやもっさん!真っ暗だよ。」
「まあ、だんだん目も慣れてきましたし、これで先に進め…っと、
あの、黒鉄さん…ハチマキを引っ張らないで下さい。」

暗闇の恐怖におびえるはやてが静久のハチマキを引っ張った。
そして、引っ張られたハチマキがずり落ちて、静久の視界を塞いだ。

「黒鉄さん、お、降りてくださ…前が、見えない…」
「ふぎゃーぁぁぁあああ!」

はやてが静久の頭にしがみついて暴れているために、静久はバランスを崩した。

「黒鉄さん。だ、大丈夫ですから。暴れないで下さ…痛っ!」

ふらつく静久は固い何かを蹴とばした。
それは消化器だった。
そして、足元の見えない静久は、右足で倒れた消火器を踏んだ。
消火器に足を取られ、はやてにしがみつかれたまま静久は後ろに思い切りよく転倒した。
ドリフもびっくりの大転倒である。
転倒の勢いと頭にしがみついていたはやての体重が加わっての転倒。
後頭部を強打する静久。
静久の視界に、星が飛ぶ。

「みやもっさーーーーーん!」
「………」

……

「いやーーーーー!!!みやもっさん!死んじゃいやあぁぁぁぁー!!」





+++
「……ん、…」

目を開けると、そこにひつぎさんがいた。
…ん、ひつぎさん?

「はっ!わ、私…」
「あ、みやもっさん!よかったぁ!生きてたんだね!!」

はやてに抱きつかれ、フラッシュバックする静久の記憶。

「あ、私。倒れて、それで…」
「あなたが倒れて、黒鉄さんが緊急通報装置を押して、ジャッジが現場に駆け付けたのよ。」
「大丈夫?みやもっさん。ごめんよお。」
「ええ、大丈夫。ありがと。」



<黒鉄はやて・宮本静久  静久の転倒、意識喪失の緊急事態によりリタイア>



+++つづく+++


もう、悲劇っていうか喜劇っていうかww
あと5ペア!恐怖は続く!

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