<はじめに>
本作は2008年9月に公開が始まり10月に完結したSSシリーズである。
約半年後に消去されたが、ありがたくも復活のご要望を頂き、ここに復活。
内容自体は当時のままだが、誤字脱字および
文章の整合性向上のために一部修正させて頂いた。
2008年9月と言えば当サイトの開設月でもあり、まさしく本作は最初期のSSw
しかもギャグ路線の話であることをあらかじめご了承頂きたい。
2010.05.19
恐怖!〜戦慄の校舎探検〜プロローグ 夏休みも近いある日のこと。 時刻は夜8時10分前。場所は剣待生が普段通う校舎の正面玄関前。 その日、会長から目的不明の召集を受けていた無道綾那、久我順、黒鉄はやて、静馬夕歩、増田恵、上条槙、染谷ゆかり、そして白服の面々にジャッジ隊ナース隊が集まっていた。 「さてと、8時5分前だけど、みなさんお集まりのようね。今回皆さんにお集まりいただいたのは、真夜中の校舎内で肝試し大会をしてもらうためよ。」 「はあ、なんでそんな事しなきゃいけないのよ。」 紅愛のその問いは、その場に集められた剣待生達の声を代弁するものだった。 「夏休み前に楽しい思い出づくりをしようという計画よ。いいじゃない。」 「そーだぞ紅愛。それともなんだ?紅愛、お化け怖いのかー?」 「ちがうわよ!何言ってんのよみのり。」 会長の突然の発言に誰もが唖然としていた。 「はい、じゃあルール説明をするわ。皆さんには2人1組のチームになってもらうわ。そして、そのチームごとに決められたコースを通って校舎を探検。そして、各チームごとにチェックポイントが指定してあるのだけれど、そのチェックポイントに置かれている各ペアの番号の書かれたバレーボールをもって帰ってきて頂戴。皆さんには発信器を付けてもらうから、逃げだしたり、勝手なルートを進んだら即ばれて失格になるから気をつけて。ちなみにこれが発信機。」 会長はリストバンドのようなものを取り出した。 「これには緊急通報装置も付いてるわ。リタイアしたい時には、ここのボタンを押すのよ。ジャッジが即、駆けつけるわ。ちなみに、この緊急通報装置を押さずにボールも持ち帰ってきたペアには、学食の食券1万円分を1人ずつに差し上げるわ。じゃあ、ペアを決めるわよ。」 自体の飲み込めない剣待生に構うことなく会長は話を進めた。 会長はあみだくじのかかれた大きな紙を取り出した。 「まず、1番目のペアは…黒鉄さん。」 「ふぉーい!」 「と、静久ね。」 「えぇ!私も参加するんですか?」 「あたりまえじゃない。」 「はあ…」 静久は自分も参加することになるとは思っていなかった。 「みやもっさん、よろしく。食券1万円目指してがんばろうね。」 「あ、はぁ…」 やる気満々のはやてと会長のお遊びに呆れ気味の静久。 「はい、2番目のペアは、無道さんと静馬さん。はい、発信器を取りに来て頂戴。」 (あー、夕歩でよかった。) (あー、綾那でよかった。) 「次、3番目のペアは、星河さんと神門さん。」 「げっ!」 「げっ!って何よ失礼ね、玲は!」 「よりによってお前とかよ。」 「あら、なに紗枝とがよかったのかしら?ほんっと、あなたは紗枝がいないと駄目ねー。」 「なっ、ちげー!」 「4番目のペアは、上条さんと祈さん。」 「あら、よろしく上条さん。」 「ええ、こちらこそ。」 (上条さん、いたのね。目立たないから。) 「5番目のペアは、月島さんと染谷さん。」 「んおー、よろしくなー。絶対食券1万円分もらうかんなー。」 「…はい。」 (食券、食券、食券、食券♪〜) (まあ可もなく不可もなくってところかしら) 「で、最後のペアは増田さんと久我さんね。」 「はーい。」 「あ、はい。」 「ペアも決まったところで早速始めるわ。皆さん、懐中電灯と地図と発信機は各自持ったかしら?1番目のペアがスタートして、そのあと1分30秒ごとに各ペアがスタートよ。じゃあ、いってらっしゃい。地図通りのルートを通って頂戴ね。」 「発信器の動作も良好です。では黒鉄・宮本組出発して下さい。」 ジャッジに促され、2人は出発した。 そして、1分半おきに6ペアすべてが出発した。 |
+++つづく+++
つづきます。ちなみに、各ペアは本当にあみだくじをやって決めました。
つづき:
黒鉄はやてと宮本静久の悲劇へ
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