君が好き



放課後の帰り道、突然の問い。

「ねえねえ綾那。卵の黄身と白身、どっちが好き?」

にやにやと聞いてくる順に、綾那は少し考えてからこう答えた。

「キミガキライダ。」
「んな!綾那、わざとでしょ。わざわざ、そんな言い方するってことは、あたしの意図分かってんでしょ。なら期待にこたえてくれたっていーじゃない。」
「ったく。好きだって言ってほしいなら、そう言えばいいじゃない。なんで回りくどいことすんのよ。」
「だって、普通に頼んだって、綾那絶対言ってくれないじゃん。だから、せっかくあたしがお膳立てしてあげたのにさ…」

順はすねて、綾那から目線をそらし、前を向いて歩きだした。
綾那が順の手首を捉えた。
順の足が止まるのと同時、順が振り返るのより早く、
綾那が順を追い越しながら、囁いた。




「スキダ。」




立ち止まったままの順。足を止めずに歩いて行く綾那。

「…」
「…」
「綾那ー!!」
「だ、抱きつくな!!」

順が綾那の背中に抱きついた。

「へへ、ありがと、綾那。」



END


きっと、この2人は付き合いだしたら、学園の中でも自重しないと思うww


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